椿ヶ鼻 その2
集団はピリピリしていた。
降って来る選手に声掛けをするのだが
よけてくれない人が多数おり、追い抜く際に
ラインを強引に変える場面が何回もあった。
そんな中、私の右隣を走ってた選手が突然落車した。
恐らく前の選手にハスったのだろう。
しかも高千穂チャンプもこの落車に巻き込まれてしまった!
でもさすが歴戦のチャンプ、何事もなかったように集団へ復帰してきた!!
前津江小学校の急勾配を登り切り
ここまで残った選手は6〜7人。
もちろんチャンプも軍曹も残っている。
前を引いていたチャンプが少し下り、軍曹が先頭を走る。
私も軍曹に付いて淡々と登っていく。
最後の平坦に入る直前に周りを見ると、チャンプの姿がなかった。
平坦に入り、残っている男子Eの選手は私と軍曹だけだった。
そして最後の1km、『椿の壁』で軍曹との一騎打ちが始まる!
つづく